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活躍する卒業生の声

鈴乃屋きもの学院で学んだ多くの卒業生が、世界を舞台にさまざまな場面で活躍しています。

鈴乃屋きもの学院認定教室の開設

上海で日本のきもの文化を広める

鈴乃屋きもの学院認定教室の開設 姜依秋先生

着付けを始めたきっかけ

日本と言えば富士山、桜、着物。特に小さい頃から着物を着た美しい日本女性に憧れていた私は、日本へ留学することをとても楽しみにしていました。
ところが、富士山は足を運べば見に行ける、桜は咲く時期を待てば見られるのに、着物を着ている人を目にすることは殆どなく、私はとてもがっかりしてしまいました。
しかし、ならば自分が着物を着てみたいと思い立ち、ある年のお正月に鈴乃屋きもの学院の扉を叩いたのが、私と着付けとの出会いでした。
当時の私は、日本ではいつでもどこでも着付けをしてくれると思っていましたが、実際は予約をしていなかったため断られてしまいました。しかし、その場にいた受付の先生と着付師さんの取りはからいで予約のお客様の間のお時間をいただき、たった10分間で手早く着付して頂くことが出来たのです。もう嬉しくて感動し、その場ですぐに入学手続きをしました。
しかし実際に始めてみると、実技はともかく、たくさんの専門用語を覚えなければならず、受講中も言葉のハンデを感じることもありました。けれども人の何倍も努力することで克服。支えてくださった先生方と同級生の皆さんのお陰だと、今でも本当に感謝しています。

上海での認定教室の開設、広がる活躍の場

私の故郷である上海には、現在5万人以上の日本人が滞在しています。
帰国当初は中国語教師をしていましたが、日本人の生徒さん達から、結婚式やパーティーなど、上海でも着物を着たいという声をたくさん聞くようになりました。私も皆さんのお手伝いができればいいなと思い、上海で着付け教室を開校することを決めました。
現在は教室での着付講座開講をメインに行い、単発コースの受講者も含めて生徒さんは65名ほど。学院からの修了証書発行も既に40名を超えています。
教室以外にも一般の着付からテレビや映画、雑誌の撮影用の着付けなど、幅広く行っています。
教室や着付けの仕事以外にも、日本大使館・領事館主催の日中友好文化交流イベントも担当したり、中国各地の大学で、日本の着物の美しさ、歴史や種類、TPOや礼儀作法などの講義を開きながら、着物ショーを行うなど幅広く活動しています。
現在は毎月一回着物を着て食事や観劇を楽しむ『着物を愛する会』を開催するなど、日本人を中心に中国人、欧米人にも着物文化を楽しむ機会を提供しています。
現在も増え続ける生徒さん達の中には専攻科終了者も既に10人以上になりました。その殆どは上海に滞在中の日本人ですが、今後は中国人やほかの外国籍の方達も益々増えていくと思います。
私も上海で着物ブームを盛り上げる為に頑張っていきたいと思いますし、夢もさらに膨らみます。昨年7月、8月に開催した浴衣祭りも大変好評でした。今後も日本文化を広げるために、毎年続けて主催する予定です。
2010年には上海万博も開催されるので、日本パビリオンで着物を紹介し、一人でも多くの方に着物の魅力を伝えていきたいと思っています。

海外で着付けを教える苦労、楽しみなど

海外で日本のきもの着付を教えるのには、やはり苦労もあります。
まず第一に教材の不足です。上海に居る生徒さん達の大部分は何も持っていません。購入するお店もありませんので、生徒さん達になるべく負担がかからないよう、中国の生地で教材用の着物、帯、襦袢、肌着、紐、伊達締めなどを作っていますが、着物と帯の製造はやはり非常に困難です。
そんな中でも、鈴乃屋きもの学院の根橋学院長を始め先生方から個人的にもご支援を頂くなど、卒業後も大変にお世話になっています。
鈴乃屋きもの学院は、歴史のある鈴乃屋が母体ということもあり、上海に滞在する日本人の方にも印象深く、また鈴乃屋の小泉清子会長の名前は大河ドラマで知っているという方達も大勢いらっしゃいます。
それだけでなく、鈴乃屋学院のサービスそのものが、他と比べてもとてもよいものだと実感しています。道具や小物を強制的に勧めないというところも良心的ですし、道具なしの手結びが生徒さんにも大変好評です。
印象的だったのが、帯の結び方を教えて欲しいと問い合わせがあったときのことです。その方は他校の師範科まで受けた方でした。ところが持参した枕は道具を使うもの。改めて普通の枕を使った帯結びを指導しました。周りにいた別の生徒さん達からは『鈴乃屋きもの学院で勉強できて本当に良かった』と安堵の声が聞こえました。
お陰さまで、今上海では着物が好き!着物を勉強したい!着物が着たい!という問い合わせがますます増えてきています。特に国際結婚をされるカップルの花嫁衣裳や、振袖、訪問着、小紋のレンタルが急増。地元の人達も着物姿を見かけるととても喜んで写真を撮っています。
講義を行う大学では、女子学生が着物ショーのモデルをしたいと殺到したり、男子学生も写真、ビデオ撮影に大わらわです。先日タクシーに乗車した際など、運転手さんが着物姿を初めて見たと感動し、突然歌を歌いだしたというエピソードもありました。
実は私の母も着物好きで月例の着物会にもよく参加します、撮った写真を友人に送り、それを見て彼女達もいつか着物を着たいと、とても楽しみにしているそうです。

着物の魅力、着付けの仕事と私

外国人の目から見ても、日本の着物やきもの文化は、その高い芸術性に目を奪われます。着物は四季折々の草花などが刺繍、織り、染めなどで描かれているものが多く見られます。これは自然を大切にし、春夏秋冬それぞれの季節に美しさを見出してきた日本人の美意識に大きく関係していると思います。
また、着物を着る人の仕草も魅力に挙げられます。着物は洋服と違って体のラインが出ません。にもかかわらず、着物姿の女性は美しい色香を感じさせます。
昔から世界中の高い評価を受けている日本女性のたおやかさは、着物文化と密接に関係しているのではないでしょうか。自然と背筋が伸び、凛とした品が漂う。袂に気を配って動くと自然と仕草が柔らかくなり、女性らしさが滲み出す。その様子は日本人が重視する慎み深さや礼儀正しさを体現しているように思え、見る人に感動を与えます。
着物は着る人の仕草も含めて日本の伝統美であり、日本人の哲学が凝縮された文化だと言えます。
こうした美しい文化を伝えていけることに喜びを感じています。
着付けのお仕事は、いつどんな時でもどんな着物でも人様に着せてあげることができます。
そして『ありがとう。』と感謝の言葉をかけてもらえるお仕事です。正に『技が身を救う』の言葉の通りだと思います。
着物に惚れて、愛し、着物に救われた。これからは着物に恩返しをしていきたい…。
着物は私の一生の恋人です。

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